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■2005年10月のニュース一覧
▼[2005.10.30]逃げてくチャンス
▼[2005.10.28]世界の仕組み
▼[2005.10.26]必至の奇遇
▼[2005.10.24]思い出話
▼[2005.10.22]来ない次世代
▼[2005.10.20]子どもたちに
▼[2005.10.18]テレビが残るために。
▼[2005.10.16]ビデオの理由?
▼[2005.10.14]「シャレード」の夜
▼[2005.10.12]インデックス><世界
▼[2005.10.10]宗教的ネットワーク
▼[2005.10.08]ファイル共有,ということ
▼[2005.10.06]もうひとつのブラウザ
▼[2005.10.04]あのときのOS
▼[2005.10.02]秘密とかファイルとか

■2005年11月のニュース一覧
■2005年09月のニュース一覧


 
[2005.10.30]
  逃げてくチャンス


 ▼How would you change the iPod with video?(www.engadget.com)【英語】
  http://www.engadget.com/entry/1234000370065611/


 誰にでも,チャンスはある。1度や2度ではなく,そのチャンスは必ず訪れる。が,それを捕まえるか,逃すかは,あっさりと決まる。iTunesのインストール時に無理やりクイックタイムもインストールして,さも当然のような顔をして騙しているアップルが,本当に嘘をつかずにすませられるかどうかは,もう選択が迫っている。

quote:わたしたちはiPodビデオのために,ここにあつまった。果たしてiPodビデオのリビジョン2のために,スティーブ・ジョブズとアップルにどんな変更点をお願いすればよいだろう。たとえば,DivXのサポート,ブルートゥースヘッドセットのサポート,16:9のアスペクト比,200GBのドライブ…。あなたの願いを,コメントで教えて欲しい。

 この記事には現時点で170以上のコメントが付いていて,関心の高さがうかがえる。コメント内にあるのは,DivXのサポート,バッテリーの延長,ブルートゥースのサポート,16:9のスクリーン,ビデオカメラ(iSightのカメラ),ワイヤレス・ヘッドフォン,FMチューナー,Wi-Fi接続,ボイスレコーダー,…などなどたくさんある。また,クイックタイムかiTunesでの,AVIやWMAのMOVファイル(クイックタイムのファイル)への変換を求める声もある。

 もちろんFMチューナーやDivX-AVI,WMV・WMAのサポートなど,いまのアップルが絶対にやらないことも多い。でも本当は,すぐにでもクイックタイム・プレイヤー・デバイスとして売り出すのがいちばん賢いことは確かだ。DivXもコーデックの追加で問題なく再生できるようになるし,クイックタイム・プロの契約者も増えるだろう。クイックタイムのよさを明確にアピールできるチャンスとなる,のだが…。…,まっ,アップルはiPodのことでは頭がおかしいので,そんなことは絶対できないけど。



 
[2005.10.28]
  世界の仕組み


 ▼Nintendo in McDonald's wi-fi deal(BBC NEWS)【英語】
  http://news.bbc.co.uk/1/hi/technology/4353480.stm


 誰でも,いつでも,ゲームができるように。ただ,それだけのために。

quote:任天堂社は11月14日に米国で,11月25日にヨーロッパで,ニンテンドーDSでのオンラインゲームを始める予定だが,そのためにマクドナルドと無料のWi-Fi接続を提供することで協力するようだ。だがすでにマクドナルドは米国で,料金を徴収してWi-Fi接続を提供している。

 任天堂が日本でどのようなオンラインゲーム環境を提供しているのかは知らないが,このニュースは楽しみではある。米国の任天堂の関係者は記事中でこのニュースについて,オンラインゲームのための「バリアを取り除く」と述べている。もちろんハードを購入しなければいけないだろうし,ソフトも買わなければいけないかもしれない。料金代わりに食事をしなければいけないかもしれない。でも。

 それ以外は,どんな小さな障害も取り除くべきである。家庭に高速のインターネットアクセスがなくてゲームに参加できないような子どもをつくるべきではないし,親にハンコを捺してもらってわざわざ契約をしなければWi-Fi接続を受けられないようなサービスにも巻き込むべきではない。すでに一部の街では街中のどこでもWi-Fiアクセスを受けられるようなサービスが実験されているが,最終的には世界中で,そのようなサービスが導入されるだろう。それが,_世界の仕組み_となるのだから。



 
[2005.10.26]
  必至の奇遇


 ▼DVD Jon to work with Michael Robertson(afterdawn.com)【英語】
  http://www.afterdawn.com/news/archive/6962.cfm


 DVDヨンのブログには,サンディエゴに移り住んだことが記されている。

quote:DeCSSはMP3.comと出逢った,数年前ならこのニュースにこう見出しが付いただろう。ノルウェーの悪名高いハッカー,ヨン・レフ・ヨハンセン氏,一匹狼のIT企業家,マイケル・ロバートソン氏とともに働くために,サンフランシスコにおもむいた。ロバートソン氏は云う。「彼がリバースエンジニアであることは知っている。わたしがなにをするかはまだ決めてないが,面白くなるのは確信できる」。ロバートソン氏はMP3ファイルをダウンロードさせるMP3Tunes.comでの,オーボエと呼ばれる企画のために,ヨハンセン氏を雇った。

 DeCSSとMP3.comのこの邂逅は,単なる偶然ではない。これはプロセスによって,ここで結び付いたととらえるべきだろう。もともと,DVDヨンの行動の発端は,リナックスでDVDを再生するということであるし,その点で云うと,WAVEなどと違ってわずか数MBで一曲を収めてしまう圧縮音楽フォーマットとして,ほかに類のない完成形としてのMP3を作りあげたロバートソン氏のさまざまな行動にも結び付く。いま,MP3があれば,どのOSだろうと,どのハードであろうと,普通は再生できる(できない日本の携帯電話とかは頭のおかしいハードだ)。

 記事中でDVDヨンも言及しているが,いまいちばんダメなフォーマットはアップルが売ってるiTMSのフォーマットだ。まともに付き合ったらウインドウズかMacOS Xしか使えなくなる。だからDVDヨン以外からもこのプロテクトを解除するツールはいろいろと出ている。それを使って,購入したM4Pを問題のないAACにしたり,またはMP3に変換したりできる。DVDヨンも再生ツールをリリースしているが,「アップルからはなんの連絡も受けていない。そして1年以上,米国のサーバーにはJHymn(キャッシュ)というそのためのツールが公開されているが,なにも起きていない」と述べている。MP3Tunes.comで彼がいったいなにをするか? 楽しみだね,へへ。



 
[2005.10.24]
  思い出話


 ▼Wayback Machine lawsuit(p2pnet.net)【英語】
  http://p2pnet.net/story/6605/


 「思い出話をしよう。もう,昔の話だ」。

quote:米国連邦裁判所は,インターネット・アーカイブと呼ばれるウェイバック・マシンに対して起こされている訴訟を一部棄却した。フィラデルフィアのヘルス・アドボケイト社はインターネット・アーカイブが古いウェブのデータを保存して公開しているのは,賠償を請求できる違法行為であると主張していた。だが,その訴えには必要な要素が述べられていなかったとレポートされている。

 「あるときを境に,すべての,テキストも動画も音楽も画像もソフトも,全部を保存する場所としてネットワークは存在するようになった。最初はそれに文句を云う馬鹿もいたけど,おかしいのはそいつらの方だと当然みんな気付いてきた。だって,どんな情報だってそこに保存することで,すぐに探せるようになって,よいものはより多くの評価を受けられるようになったからだ」。

 「確かに,よいものを作る者がちゃんと確実に収入を得られるようになるまではちょっとだけ時間がかかったが,いまはもうその仕組みができている。それを待ちきれずにネットワークにデータが保存されるのを拒む行動をした個人や企業は,いまはもうひとつも残っていない。世界は,始めからそのようになるために作られていたのであり,やっと,そうなったのだから」。



 
[2005.10.22]
  来ない次世代


 ▼Warner to support Blu-ray?(afterdawn.com)【英語】
  http://www.afterdawn.com/news/archive/6918.cfm


 そもそも,大容量になろうが著作権管理が厳しくなろうが(ぃゃ,これはユーザーにはマイナス面だけだけど),そんなものを買う日が来ること自体,誰も考えてなどいない,頭のおかしい会社のなかにいる人以外は。

quote:ソニー社のブルーレイ・ディスクと東芝社のHD-DVDが次世代DVDとして争っているが,ワーナー・ブラザース社はブルーレイも採用しそうだ。ブルーレイはディズニー社やフォックス社からのサポートを売り込んでおり,対するHD-DVDは2004年11月にワーナー,パラマウント,ユニバーサルなどとの契約を得た。いまワーナーはブルーレイのみを採用するように契約を迫られているように思う。

 と云う記事を取り上げようと思っていたら,ワーナーがブルーレイを採用すると云うロイター電が入ってきたようだ(asahi.comの記事)。片やHD-DVDはマイクロソフトとインテルの支持を得たことがビッグニュースとして伝えられたが,それに関連してEngadget Japaneseの記事が面白い内容を伝えている。ビル・ゲイツ氏が,HD-DVDを選んだ理由を明確に宣言しているのだ。

 ビル・ゲイツ氏の意見はわたしの個人的な意見とは異なることが多いけど,彼がHD-DVDを選んだ理由は正しいと思う。そして,彼が記事の最後で述べていることも事実だと思う。ぃゃ,たぶんゲイツ氏の意見を上回り,次の物理フォーマットが使われることなんてないと思っている。ブルーレイであれ,HD-DVDであれ,そんなのはiTMSだけの時代に音楽CDやカセットテープで音楽を聴いているようなものであり,鼻で笑われるような存在だ。そんなのが普通になる時代なんて,少なくともわたしの周りには来ない。



 
[2005.10.20]
  子どもたちに


 ▼A Computer for Every Kid(PC Magazine)【英語】
  http://www.pcmag.com/article2/0,1895,1868092,00.asp


 金儲けのためではダメだ。校内でWi-Fiを使えるようにするにも,すべての子どもが手にデバイスを持っていることが前提となる。

quote:100ドルのノートパソコンを子どもたちに与えるグローバルな取り組みが,来年には実現できるように進行中だ。ほんの数カ月前までそれは夢物語だったが,現実になる。世界中の子どもたちの手に100ドルのノートパソコンを配るMIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボの取り組みは,大きな関心を得ている。非営利のベンチャーのOLPC(ワン・ラップトップ・パー・チャイルド)は,来年遅くから始めて2007年には1〜2億台のパソコンを生産すると予想される。それはリナックスを搭載しているので,OSは無料だ。内蔵のWi-Fiと携帯電話も持ち,500MHzのチップと1GBの容量を持つ。

 わたしが初めてパソコンにさわったのは,いつだったろうか? 確か高校生のときに買ってもらったNECのPC-88だったと思う。あまりにも現在とは隔世の感が大きくて恥ずかしいが,当時はネットワークが全然ないそんなので,ベーシックを組んだりゲームをしたりして遊んでいるだけで,胸の鼓動がおさえられないほど興奮していた。そう考えると,ノートパソコンをいつでも使えて,ネットワークから自由に情報を入手できるいまの環境は,とんでもない有意義さを持つものにも思える。

 と,まぁそんなねたみを云ってても仕方がない。記事には,特に貧しい国の子どもたちがその対象となると書かれているが,日本でもそのような行動を行なって欲しいものだ。数年後には,ネットワークから情報を得られない人間はなにもできなくなる。もう,存在価値すらなくなる。だから,そのためのデバイスを自由に扱えるようにはなっておく必要がある。それが,すべての子どもが,問題のない大人になるための最低限の必須事項である。



 
[2005.10.18]
  テレビが残るために。


 ▼TV is trash: Madonna(p2pnet.net)【英語】
  http://p2pnet.net/story/6603/


 いままでのテレビをあしたも残したいなんて思っているのは,なにも知らない人かテレビ局の中にいる人しかいないんぢゃないだろうか? 別になくなりたいならそれでも構わないんだけど,せめて生き残る方法を教えてあげると…。

quote: あのマドンナでさえそう述べる。「テレビはゴミだ」と。わたしは月68ドルを払って100以上のチャンネルを持つ衛星サービスと契約していて,週に2〜3個の番組は観る価値があると思う。わたしが自分の住んでいるところでブロードバンドを得たとき,わたしはその2〜3個の番組をダウンロードするようにして衛星サービスとの契約を解除する。

 わたしの環境なんてどうでもいいことなんだけど,わたしはケーブルテレビの契約をしている。普通の民放のテレビ局もそのチャンネルのひとつなので,民放もローカル局も衛星サービスの局もどれも変わりがない。そしてもうひとつ,わたしはいわゆるテレビと云うものを持っていない。テレビを観るときはパソコン上のテレビキャプチャソフトを起動して放送を映したり録画したりする。そのふたつを組み合わせると,テレビでやってたから観たとか,なんとなくテレビを観てて知識として入ってきた,ということはすべてなくなり,観ようと思った番組だけを観ることになる。

 そんでもってわたしがテレビで観るのはアニメの作品か米国でのアメフトの試合だけになるので,テレビのニュースなどで行われている世論誘導にも,正しいようなふりをして行われている流行作成にも,全然気付かないことになる。そしてそれで全然困ってはいない。そして気付く。なんでテレビなんて存在は,許されているのだろうか,と。いまならもう,IPの網が日本中をはり巡らしており,そこですべての放送を行なえば,膨大な数のチャンネルだってあしたには放送を始められるし,ユーザーからのフィードバックだってすぐに受けられる。いままでのテレビを捨てて,次のテレビを受け入れていくときに来ているのではないだろうか? 山のような数のブログのなかに投げ込まれると,どんな意見を考えればいいのか,どんな見方ができるのか,すぐにいまのテレビの持つ矛盾が頭をもたげてくる。そしてその先に,未来の,許されるテレビの姿がある。



 
[2005.10.16]
  ビデオの理由?


 ▼Upgrade Your iPod…or Not?(PC Magazine)【英語】
  http://www.pcmag.com/article2/0,1895,1870508,00.asp


 そんな人がいるのかどうかわからんけど,大きい画面サイズで観ることは期待できない。パソコン上で小さい画面サイズで観たい人か,iPodでどーしても動画が観たい人ぐらいかなぁ。いないな,そんな変な人,あーそーか,アップルが好きな人ぐらいか。

quote:アップル社のスティーブ・ジョブズ氏は先日,ビデオiPodを発表した。アップグレードするか,ユーザーのレビューを集めた。「彼は以前それがないと云っていたが,消費者がビデオiPodを望んでいたのは現実だ。うっかりまったく新しいデバイスを造るのではなく,音楽用のiPodにビデオをくっつけたのは,成功と云えるだろう」。「ビデオを本当にみんなが観るのだろうか? わたしは収集したミュージックビデオやテレビ番組を観ることはないだろう。音楽のように,ビデオも2,3回観たあとも同じように関心をひいてくれるだろうか?」「曲のたった倍の値段(1.99ドル)であるミュージックビデオは,適切な値段には思える。1日待たされることになるが,ABCのテレビ番組があることは,番組を観逃してしまった人には大きい利点となろう」。

 ダウンロードしたビデオ(ここではピクサーのショートクリップ)は,音楽フォルダ(マックOS Xでは「/ユーザー名/ミュージック/iTunes/iTunes Music/」)内に音楽ファイルと同じように格納される(pic)。ピクサーのビデオの場合は,アーティスト名が「Pixar」,アルバム名が「不明なアルバム」の中。ファイルサイズは11.2MBで,音楽ファイル1曲の2〜3倍ぐらいか。デフォルトではiTunesで開くようになっているが,クイックタイム・プレイヤーに変更することもできる。ウインドウズでもマックOS XでもiTunesで認証を受けているPC・マックでしか再生はできず,他のPC・マックのクイックタイム・プレイヤーで再生しようとすると,認証するようにとエラーが出る(pic)。だがこのファイルのアイコン,プロテクトがあるはずのファイルにある鍵マークがないんだけど?(pic,左がiTMSで購入した音楽ファイル)

 ビデオの解像度は320×192ピクセルなので(pic),普通のディスプレイのフルスクリーンだと画像はかなり荒い。2倍程度までの大きさで観るか,iPod専用。画面サイズが小さいことでデータレートも600Kbps台。この程度の画面サイズにしてはそれでも高い方ではあるんだけど,640×480ピクセル程度の大きさでそれなりの画質を維持すれば(ファイル共有で出回っているものとか)1000Kbpsを超えてても当然。売り物としてははっきり云ってがっかりだが,その問題はもっと大きいファイルサイズを無理なく落とせる通信環境があるかどうかだ。日本ならほとんど問題ないだろうが,他国ではまだそこまで追いついてないことが多い。その点でも,動画の販売はまだナンセンスと云ってもおかしくない。ちなみにこの動画ファイルは,いまのところ認証が必要なので,クイックタイムかiTunesでしか再生できないと思う。ウインドウズ環境でMP4を再生するためのマトロスカ・スプリッターなどをインストールしてもダメだし,手元にないので確認できないがMP4の動画を再生できる携帯電話やPSPなどでもダメなんぢゃなかろうか(未確認)。



 
[2005.10.14]
  「シャレード」の夜


 ▼Donen movie for free(p2pnet.net)【英語】
  http://p2pnet.net/story/6553


 ネット上に,自由に観られるためにある,名作。そこから,つくられるあしたもある。明確な夜明けは,そこにある。

quote:あなたがスタンリー・ドーネン監督の作品のファンなら,彼の代表作である「シャレード」をダウンロードしたいかもしれない。そして,あなたはそうすることができる。それはすべての映画,音楽,ほかのすべてのものに起きなければいけないことだ。「シャレード」は,リリース時に必要な版権情報が入れ忘れてあったため,インターネット・アーカイブのページに保存されていて,ダウンロードできる。

 過去のページが保存されているウェイバックマシンを利用するために行くことが多いインターネット・アーカイブのページに実際に行くと,左側にストリーミング用とダウンロード用があり,ダウンロード用はMPEG4(125.6MB,282.1MB)からMPEG1(1GB),MPEG2(3.92GB)まで揃ってて自由に落とせる。MPEG2は640x480,MPEG4は320x240のサイズで上下に黒帯入りのビスタサイズ,当然日本人向けではないので,英語のまま,字幕もなしだが,過去に観たことがある人なら,英語のままでもいろいろと観たいところは多いだろう。

 ファッションモデル役であるヘップバーンのジバンシーのファッションを中心に観たい人もいるだろうし,引き摺り込む奥深さを持つヘンリー・マンシーニの音楽を中心に観たい人もいるだろう。映画の絵作りを学びたい人ならスタンリー・ドーネンの紡ぐカットをひとつひとつチェックしていってもいいだろう。どんな目的であれ,そこに,情報としてあることが重要であり,すべてである。ボクは,ケーリー・グラントのかっこよさを観返したいかな。



 
[2005.10.12]
  インデックス><世界


 ▼We'll index the world by 2310, says Google(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2005/10/10/google_index/


 彼がどんな計算をしてあと300年と云っているのか,The Registerのライターもわからないとしているが,間違いなく正しいことも,ある。

quote:リスト作成好きによい知らせ。グーグル社のエリック・シュミット氏は世界のすべての情報を小ぎれいにインデックス化して検索可能にするのに,あと300年かかると述べた。グーグルが自らの任務を遂げるのにどれほどかかるかという観衆の質問の答えてシュミット氏は,計算をしたところ答えは300年だったと述べたと云う。彼は,世界の情報である500万テラバイトのうち,いままでにインデックス化したのは170テラバイトと見積もった。

 いままではすべてが不完全だった。本があっても,実際に本を全部読まなければ,どんなことか書かれているのか,想像することしかできなかった。書評などを読めば幾分か想像の助けにはなるが,しっかり助けてはくれない。金を取る書評は書評を読むものであって,本の中身を知るためのものではない。テレビもそう,映画もそう,音楽もそう,過去の遺物はすべて,インデックス化されずにいまもまだ,生き残っている。

 もうそうするしか生き残る術はないのだから,さっさとすればいいのだろうけどしようともしない。図書館の本をすべてインデックス化するグーグル・プリント・プロジェクトが,反対を浴びて中止したようなニュースもあった(過去記事)。世界の骨格にあたる部分を構築せずにぐだぐたと無駄な贅肉ばかりを蓄えていってるような現状は,激しく未来の構築も遅らせる世界の迷惑でしかない。なにを壊し,なにを燃やし,そしてなにを残すべきか,世界の迷惑をなくすためにどうすべきか,みえてきているようだ。



 
[2005.10.10]
  宗教的ネットワーク


 ▼Phone reminds Muslims of prayer time(USATODAY.com)【英語】
  http://www.usatoday.com/tech/products/gear/2005-10-05-muslim-phone_x.htm


 バイブルの1行目にはある。「人はみんな,つながっているのよ」。

quote:その新しい携帯電話は,イスラム教徒の1日5回の祈りの時に合わせて,自動的に知らせてくれる。そしてメッカの方を示して,アラビア語と英語のコーランを示してくれる。この携帯電話は中東とアジアで利用可能で,最近オランダでもデビューした。疑い深かったイスラム教徒も多かった。15歳のイスラム教徒は云う。「ここでは皆,祈りの時がいつであるか,みんな知っている」。

 The Registerの記事では,携帯電話のSMS(ショートメッセージ)で送れるように聖書の節を変換するソフトを提供しているオーストラリア聖書協会を紹介している。わたしは特になんの宗教も信じてないし人がなにを信じても自由だと思うので好きにすればいいと思うが,音楽業界とか映画業界が遅い動きで非難を浴びてめたくそになっているのと同じ状況が宗教にもやってくる。音楽や映画なんかよりも信者は敬ってくれるようにみえるので非難は強く感じないけど,もうすでにその動きは始まっている。

 =ネットワークは常にある,その点で宗教とは似ている,似ていると云うかおんなじだ,つまりネットワーク自体が宗教と同じだと云える,だから,ネットワークのあり方を信じているものと信じていないものとの間には争うが起こる,過去に数え切れないほどの宗教戦争があったのとなにも変わらない,宗教はたとえば政治の世界にも入り込んでいる,同じようにネットワークも政治の世界に幅を広げていくだろう,だが,ワイヤードとリアルの間の相容れない相反が顔をもたげるとき,より明確にその戦争は起きる,まだ時ではない,だが,その時は来る,来る,来る,=



 
[2005.10.08]
  ファイル共有,ということ


 ▼'p2p is leagal its already bought its in the air'(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2005/10/05/p2p_leagal_letter/


 そして,すべての情報(テキストも,音楽も,動画も)はワイヤードに解かれる。

quote:音楽ビジネスの弁護士であるケン・ヘルツ氏は述べる。「ピア・トゥ・ピア(P2P)ファイル共有は,云わば双方向ラジオのようなものだ。しかも消費者は望むときに,望むものを聞くことができる。ファイル共有とは,海賊行為ではない。海賊行為とは,メキシコで偽のCDを製造して売っているデブたちのこと。ファイル共有使用者は,ファイル共有しなければそれを買わない,何千万人もの音楽ファンのことを云う」。

 買うものと買わないものとの間に,どんな差があるか,最近感じられるようになってきた。世の中には,なんでこんなものに金を払ってしまったのか,あとで考えるとさっぱり理解できないものもある。そこで騙して売り払って商売をしている人もいて,わたしたちはそんな詐欺師に引っ掛からないように生活する必要がある。自分の興味を惹くもののなかで,なにが詐欺で,なにが詐欺でないかを知る必要がある。そのためにファイル共有を使用している人もいる。

 たとえどんなものにでも,金を払わない人もいることはわかっている。落としはするけど,たとえどんなに感動したって理解したって,実際に店に行って買うことはないという人はいる。そんな人たちはファイル共有がなくなったら買うようになるかと云うと,買わない。たぶん,感動とか理解とかではなく,買うことに対してほかの基準があるのだろう。その,ほかの基準のカケラでも,売り手側が考えられればいいんだが,そんなことができる頭のよい人はまったくいないから,現状はこぉなっている。そして,著作権管理団体や関連会社と云うのはマヌケな変態たちの集まりだと結論づいている。自分にとってファイル共有とはなにかを,再考してみよう。



 
[2005.10.06]
  もうひとつのブラウザ


 ▼Firefox loses momentum(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2005/09/30/firefox_momentum/


 「英雄のいない時代は不幸だが,英雄を必要とする時代はもっと不幸だ」という言葉を借りるなら,「もうひとつのブラウザがない時代は不幸だが,もうひとつのブラウザを必要とする時代はもっと不幸だ」。そんな不幸な時代が,過去にあった。だが,いまは違う。

quote:ウェブ解析会社であるウェブサイドストーリー社によると,インターネット・エクスプローラー(IE)に対するファイアフォックスの侵食は勢いを失った。ファイアフォックスの市場シェアは,今年4月に6.75%だったのが9月に7.86%。IEの方は,4月に88.46%にまで下がったが,9月も88.86%でほとんど変わらない。つまりファイアフォックスの約1%の増加分は,オペラやアップル社のサファリなどを食ったものということだ。

 レジスターは,つまりファイアフォックスはMS嫌いをもうすでに食い尽くしてしまい,だからその勢いも止まってしまったのだ,と結論づける。まぁ実際のところ,ファイアフォックスがIEに比べてこの機能がとてつもなく便利だとか,この点が激しく安全でうれしいとか,そんな理由でブラウザを鞍替えした人はごくわずかで,普通の人はわざわざ新しいブラウザをインストールして使うなんてことはせず,最初からあるものを使うに決まっている,と云うことになりそうだ。だが,もちろんその前提のなかで,6〜7%ものシェアを奪い取ったということが,ファイアフォックスのすごさ,ではあるのだけど。

 もちろんできれば,ファイアフォックスがトップシェアを奪い取るような激伸をみせてくれたら,個人的にはうれしく思うが,そこまで期待するのはたぶん酷なんだろう。とは云え,それまでIEでしかウェブ表示のチェックをしていなかったウェブ制作者が,ファイアフォックスでもチェックをするようになった点も,そして,オペラがフリーウェアへと転向をはかったことも,すべてはファイアフォックスというきっかけによるものなのは確かだ。そのきっかけをつくることは,なによりも難しい。だから,このもうひとつのブラウザには,途方もない存在意義,存在価値がある。



 
[2005.10.04]
  あのときのOS


 ▼Macintosh System 7 on the PSP(www.engadget.com)【英語】
  http://www.engadget.com/entry/1234000970061375/


 まぁその頃は,「漢字Talk」って名前だったと思うけど。

quote:これはx86 PCエミュレータのボックス(Bochs)でMS-DOS互換OSのFreeDOSを動かし,その上で68KエミュレータのvMacを動かしてマックOS 7を動かしている画像(キャッシュ)である(ページ)。これを行った人物は,OS起動に4時間かかったことを報告している。

 同じ日のwww.engadget.comの記事には,www.engadget.com自体疑っていると書いているが,PSPでiTunes 5.0を動作させている画像がある。それはさておき,マックOS 7だ。エミュ上でエミュを動かしてそこで起動させている状態なので,まともに使うことなど無理だとは思うが,まず動いていることが重要だ。PSPなんかたぶんわたしは買わないと思うけど,動けば話は別だ。買わないけど。

 マックOS 7の時代って途方もなく幸せな時代だったような気がする。時はさまざまなものを美化するが,純粋さはいくらか残っていてもいいものだ。起動にパスワードが必要になるOSも,月に1回はセキュリティ・アップデートのあるOSも,当たり前と思えば当たり前なのかもしれないけど。純粋ではない。大人はそんなことを云うべきぢゃないけど,でも,マックOS 7の動くPSPの画像をみて,そんなことを思ったりもする。



 
[2005.10.02]
  秘密とかファイルとか


 ▼50 new ways to leave your lover(The Register)【英語】
  http://www.theregister.co.uk/2005/09/30/divorce_belgium/


 ▼「なんでほとんどのOSにログインパスワードがあるか,わかりますか? そもそも,パソコンのなかなんて,みせたくないものばっかりだからですヨ」。

quote:チャットでのエロチックなログが配偶者を侮蔑していることの証明として,離婚の証拠になるとベルギーの最高裁判所が判決をくだした。ベルギーの裁判所は,エロチックなチャットのログが配偶者をだました証拠とは認めなかったが,姦通裁判の証拠になることは認めた。裁判官はそのログを「夫婦にとって不似合いなもの」と述べた。

 ▼The Registerは「恋人と別れるための50の新しい方法」として,チャットでのログがあったらそれを保存しときなさい,と述べる。それが,いざ別れたいときの証拠になってくれるだろう,って。▼おおむね,パソコンは個人的な事象が詰め込まれる場所になりやすい。ぃゃ,ほとんどの場合は,そうなる。隠してる趣味や興味にまつわるファイルが保存され,たまっていく。他人にみられたら恥ずかしいと,感じるものが多くなりやすい。▼ハードディスクのファイルをみれば,その人間の隠していることがわかる。▼機会があるなら,恋人や配偶者のパソコンをのぞいてみなさい,あなたの全然知らないその人が,現れてくるだろうさ。

 ▼野郎のパソコンにエロいファイルがあることなんて,さして珍しいことぢゃない。あの会社の社長のパソコンのブックマークでも,ハックしてみてみなよ。草壁桜くんの机の上の広辞苑のケースの中とか,ゆりえさまに「男はオオカミ 注意一秒」とヘタな字で書かれるベッドの下とかと,さして変わらんでしょう。▼「あんな変態だと思いませんでした」「ぃゃ,まぁエロいサイトのブックマークのひとつやふたつ」「しかもコスプレだのブルマだの」「ぃゃ,まぁそれは趣味かもしれないけど」「結構理解してたつもりだったのに」「いくら付き合ったって相手のことをたくさん知ることができる日なんて来ないからね」「ぇ」「来ないよ。2次元の相手とかならともかくね。パソコンのファイルを全部みたら1%知ってたのが3%になるかな。さらにメールの本文やチャットのログなんかみれたら4%になるね」「ぇ。それだけ?」「それでも多いくらいよ」「そんなぁ〜」「人なんてそんなもんだよ,いつだってね」。(撲殺天使ドクロちゃん#01かみちゅ!#06




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